ドキュメンタリー映画『Hafu~ハーフ』の上映会が、2016年10月24日(月曜)に白金キャンパスで開催されました。この映画には、いわゆる「ハーフ」の若者や子どもが複数登場します。そして、それぞれのルーツ、生い立ち、家庭・学校などでの経験、アイデンティティの受容・変容、言語の修得などにおける多様な状況が描かれています。日本が複数ルーツの人々が数多く住む社会になっていることに改めて気づかされました。そして、複数ルーツを持つ視点に立ってみると、日本社会の姿が異なって見えてきます。
上映会後に、出演者のひとりで、ガーナと日本にルーツをもつ矢野デイビットさんが登壇しました。たくさんの写真を使いながら、自らの人生の軌跡と将来の夢を熱く語ってくださいました。ミュージシャンとしても活躍する矢野さんの躍動的なリズムにのせた語りは、波瀾万丈の長編叙事詩のように私たちの心に響きました。ガーナに学校を建設する活動、地球大運動会を開催する計画など、国境を越えて活躍する矢野さんの行動力には圧倒されます。
お話の後、矢野さんの前には個人的に質問したい参加学生たちの列ができました。最後のひとりまで丁寧に対応くださる矢野さんの誠実なお人柄にも印象づけられました。
学内外から参加いただいた多くの皆様、そして矢野デイビットさん、ありがとうございました。
(文責:野沢慎司/社会学部教員)
上映後に熱く語る矢野デイビットさん
語りに耳を傾ける参加者の皆さん