昨年の夏休み、今年の春休みにつづいてこの夏休みも、7月31日~8月29日まで、白金キャンパスの教室で難民など外国につながる小中学生のための夏休み学習支援教室が行われました。この教室は、社会福祉法人さぽうと21が主催し、一般財団法人柳井正財団が支援し、明治学院大学 「内なる国際化」プロジェクトが協力するかたちで実施されているものです。今回は、プロジェクトが開講する授業「ボランティア実践指導」を履修する23名の社会学部生がそれぞれ数日間教室に参加し、子どもたちの学習を側面支援する活動を展開しました。参加した社会学部生の1人、広瀬さんが参加体験記を寄稿してくれました。下に掲載しましたのでご覧ください。(昨年夏休みの学習支援教室参加学生の記事はこちら。)
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夏休み学習支援教室に参加して
夏休み学習支援教室には、部活や学校などで忙しいなか、たくさんの子どもたちが参加してくれました。そしてその子どもたちと楽しく活動できました。
参加学生は皆、春学期の授業で、学習支援活動のための事前学習を経ています。さぽうと21の取り組み、支援する子どもたちの現況、そしてその子どもたちとの関わり方などについて事前に学んで臨みました。しかし、実際に教室に通ってくれた子どもたちのルーツは様々で、一人ひとりに合わせた支援が重要であり、どのように教えれば伝わるか、理解してもらえるか、考えさせられることがいろいろとありました。日本語の難しさ、その日本語を学びながら学校に通う子どもたちの学習を支えることの苦労を改めて実感しました。
8月9日には、子どもたちと一緒に東京ミッドタウン内にある柳井正財団を訪問し、柳井理事長のお話をうかがう機会がありました。「具体的に夢をもって、努力していくことが大切」という子どもたちへのメッセージが印象的でした。その後に子どもたち一人ひとりが未来の自分を語ったのですが、その姿はとてもたくましく見えました。
今回の支援教室への参加を通じて、外国にルーツを持ちながら日本で自分の夢や目標に向かって進もうとする子どもたちを支えていくことの意義と難しさの両方を感じました。と同時に、性格の異なる複数の団体が連携する支援の現場を体験したことの意味も大きいです。さぽうと21と柳井正財団と明治学院大学が協働するこの学習支援教室の取り組みは、社会福祉学を専攻する私自身にとって、実践の新しいかたちを学ぶ貴重な機会となりました。
(社会福祉学科3年 広瀬正太)
子どもたちの隣に大学生が寄り添う学習支援教室の様子
(2017年7月31日)
子どもたちと一緒に訪問した柳井正財団で学生たちが企画したクイズ・ゲームを楽しむ
(2017年8月9日)